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美術館巡り「奥村土牛―名作でたどる100年のあゆみ―」へ。本質を捉える

14 時間前
読了時間: 2分

日本初の日本画専門美術館として1966年に会館した、山種美術館。

この美術館にゆかりの深い奥村土牛の展覧会でした。


奥村土牛《鳴門》山種美術館


小さい動物や芸者さんなど、可愛らしいものへ向けるまたざしも温かいですが、特に絵画に対する姿勢に共感をおぼえましたのでその記録を。



土牛の真の底から描かれている絵を前にして、整う感覚がした。


ととのう、という事を今まで真剣にとらえようと思ったことが無かった。勿論茶を点てている際や稽古などは、ある種の瞑想状態のような集中力を発揮する感覚はあったけれども。


すっと身体の真ん中を通って、思わずに出る深い呼吸と、すっかり自分とが地軸とぴたっと沿うような、そんな感じを整うと言うのでしょうか。


束のプリント用紙を机の上でトントンとすると、ピタッと角が合うような、それが身体に走る感覚。


奥村土牛《城》山種美術館


奥村土牛《舞子》山種美術館


土牛の言葉が研ぎ澄まされていて、論理的で、それでいて自然を捉える時は、細部だけでも全体だけでもなく。そのバランスが最高に心地よかったのだと思う。


それを語ってくれるようなクレジットに心を打たれたので、いくつかメモしてきました。


——


本質を捉える


写生を重視した土牛は、形を表面的に写すのではなく「そのものの物質感、詰り気持ちを捉える事」が大切だと述べ、写生を通じて対象の本質や生命感までつかもうと努めました。


山種美術館『奥村土牛 -名作でたどる100年のあゆみ -』


——


「私の仕事も、やっと少しわかりかけてきたかと思ったら、いつか八十路を越してしまった。(中略) 私はこれから死ぬまで、初心を忘れず、拙くとも生きた絵が描きたい。むずかしいことではあるが、それが念願であり、生きがいだと思っている。芸術に完成はあり得ない。要はどこまで大きく未完成で終わるかである。

『私の履歴書』奥村土牛 26



色も、結局精神を意味したものでなければならない。

「身辺雑感」『塔影』12巻9号



一本の線をひくにも、そのものの真髄を掴むような線をひきたいと思う。

『美之国』14巻3号



この心持ちは茶道にも通じる。

毎瞬間ごとに心を新たにし、一つの所作を真芯をとらえるようにしていきたいという気持ちです。


——


『奥村土牛』―名作でたどる100年のあゆみ―

2026年8月8日(土)~10月4日(日)

山種美術館

© TEA HOUSE SETAGAYA茶道

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