[茶道稽古]「水無月 紅白茶会」を行いました:心の交流・緊張感も楽しむ
- TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
- 2022年6月29日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年8月16日
水無月最後の土曜日に、近所の茶室をお借りして生徒の有志のみなさんと茶会を行いました。
2グループに分かれてお互いをもてなし合う「紅白茶会」と名付けました。11月に外部の方をお客様に招いて茶会を実施する予定ですので、その予行演習でもあります。

今回は濃茶グループと薄茶グループに分かれます。
濃茶の点前をして下さる方は入門されて1年半経ちました。茶道をされていた御祖母様が茶杓をお預け下さいましたので、その茶杓をお客様にご覧いただきたく、「茶杓荘(かざ)り」という点前にしました。

御祖母様は御年99歳。その御歳で道具の中から茶杓を選び出し、遠方の御孫さんへお送りするということは、さぞ大変だった事でしょう。そのストーリーをお客様に点前さんが語ります。それぞれの心に、温かい想いが沸き起こり、茶室に広がります。
薄茶は、暑い中お集まりくださったお客様に涼を味わっていただこうという趣向。点前の生徒さんも何回も練習し、道具の予習もされて臨みました。全ては美味しいお茶と空間で良い時間を過ごしていただきたいという想いです。

茶杓の銘は「垂水」と名付けられました。点前の方の故郷の地名でもあるこの名は、”垂れ落ちる水”、”滝”を意味します。耳に涼を届けてくれました。『流れ落ち続ける水のように、この場にいる稽古仲間とのご縁も長く続きますように』との意味も込められています。点前さんのその言葉に、お客様役の皆さんも心を動かされていたようです。
裏方の水屋も頑張りも素晴らしかったです。それぞれのグループで水屋リーダーもお願いしました。実は点前よりも水屋の方が難しいので、みなさんの緊張も高まっていたようですが、美味しいお茶を裏でタイミング良く点てて、スムーズに運んでくださっていました。点前、客、以外のことの大切さ、そして心の交流を体験していただけたなら嬉しいことです。
この日の菓子は、鶴屋吉信「御所氷室」。氷に見立てたデザイン。ほんのり梅酒の風味。透けて見える大納言小豆は氷柱に凍る梅のイメージ。
実際の流れを体験することで、稽古で流していた作業の重要性を発見されたようです。今回水屋リーダーと正客をお願いした生徒さんから嬉しい感想をいただいたので、後ほどご紹介。
楽しい、とは、愉快であることを体験するだけではないと思っています。
緊張感を味わう、できないことに直面したとしても、それを次への糧だと感じてエネルギーに変換できる瞬間も楽しい経験になります。

来月の8月は、暑い日中を避けて夜に行う「納涼茶会」が待っています。生徒さんたちとの準備も楽しみです。
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