[ 講師補の茶道日誌 ] vol.3 夏の水音を楽しむ稽古
7月半ば、梅雨明け前の蒸し暑い時期。

洗い茶巾は、茶碗に張った水や、茶巾を絞る音に涼を感じる夏の点前です。
今回は点前に入る前に、茶巾のたたみ方や持ち方、絞る際の手の位置などを、あらためて確認する時間を設けてくれました。
知っているつもりになっている所作も、細かく見直してみると、それぞれに癖や曖昧な部分が見つかります。基本の扱いを整えてから点前を行うことで、水を扱う所作も次第に落ち着き、涼やかな印象へと変わっていきました。
この日は二つの組に分かれて稽古を進めてくれました。
それぞれの経験や進度に合わせながら、一人ひとりが手を動かす時間をできるだけ多く取れるよう、講師補同士で役割を分担します。
二人体制で稽古を進められる、土曜朝クラスならではです。
また今回は、点前をする人だけでなく、半東やお運びの役割も皆さんにお願いしました。
客として座っている時と、茶を運び、場の流れを支える役を担う時とでは、周囲を見る意識が変わります。自分の点前だけでなく、亭主と客の動きや、茶席全体の流れに目を向ける良い機会です。
決められた形をそのままなぞるだけではなく、何を身につけてもらうための稽古なのかを考え、その日の人数や進度に応じて方法を工夫することも、稽古場を支えるうえで大切なことの一つです。
講師補のレポートには、次のように記されていました。
「二人の講師補がいるからこそ、より皆さんにとって有意義な時間にしていただけるよう、動き方を工夫したいなと思いました」
講師補として稽古場を見る視線が、少しずつ広がっていることを感じます。

この日の主菓子は、老松の「祇園會」。季節に沿ったお菓子を用意することにも慣れてきたようです。美しい。
京都の夏の賑わいを映す菓子と、茶碗の中の水音。梅雨明けを待つ頃の蒸し暑さのなかにも、ひとときの涼を感じる稽古となりました。
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