茶道の醍醐味を考えてみました。何のために茶道を伝えていくのか。
- TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
- 2020年8月25日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年9月10日
何のために茶道をしているのかしら。
なぜ教室を開いているのかしら、人に教えるという形で茶道と繋がっているのかしら。「美しく楽しく過ごしていけるから茶道が好き」なのは確かなのですが、その理由を俯瞰して見つめてみました。世間で言うメタ認知でしょうか。
自分自身を超越した場所から客観的に見ることで、自分をコントロールし、冷静な判断や行動につなげることを行うわけなのですが、茶道の稽古では自然にこの考えと行動が組み込まれるようになっているので、お稽古が長い人は自然にされていることだと思います。

竹紫堂さんの「睡蓮」。和菓子は美しい。
美しく生きる、主観によって様々だとは思いますが、わたしの美の究極は今のところ「平和」です。心と世間の平和。自然にゆだねることで平らになっていくのではないかしらと思います。茶道のお稽古を積み重ねることによって、心はフラットになっていきます。英語で置き換えるとマインドフルネス。
そして楽しさ。
「我々は類似を発見することによって新しい映像(image)を作る」「新たなイメージは類似の発見から生まれる」「差異の発見は想像力につながらない」とは、編集者の松岡正剛さんが紹介されていたエドマンド・バークという思想家の言葉。なるほど!と視界が広がった感じがします。
この思想を元に茶道について考えてみました。建築、工芸、思想、社会史、芸能史、古文書学、中国史、書、花、和歌、コミュニケーション力、ポジティブな場作りなど、茶道ではそれらが複雑に絡み合ったり隣り合わせになっていたりします。鎖のようにどんどんと繋がっていく各ジャンル。それぞれに似ている部分を探しながら進んできたから、随分いろんな世界を縦横無尽に楽しみながら学んでこられたのだという事に気づきます。茶道は新たなイメージ=別の世界をたくさん見せてくれる、好奇心の巨大ターミナルだと改めて実感します。
茶道で美しく楽しく過ごしていける理由が一つ明確になりました。これからも茶道で世界を広げていく面白さを伝えていきたいです。
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