生徒さん達と「歌舞伎鑑賞会」
- TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
- 2022年7月5日
- 読了時間: 2分
”観たことがないので行きたいです!”という生徒さんのリクエストにお応えして。私自身も数回しか経験が無く、銀座の歌舞伎座は初めてなのでこの日を楽しみにしていました。


本日の演目、六月大歌舞伎 第一部「菅原伝授手習鑑」(梅王丸:巳之助、桜丸:壱太郎、藤原時平:猿之助、松王丸:松緑)。梅王丸、桜丸、松王丸の三つ子の兄弟が、故あって敵味方に分かれて立ち回るシーンがみどころ。それぞれの置かれた立場で正義を貫きながら果敢に戦う姿に胸を打たれます。何かにつけて”キリッ”とポージングしてくれるところが気に入りました。(歌舞伎用語での表現方法があるのでしょうが、不勉強あいすみません。)
「猪八戒」(猪八戒:猿之助、孫悟空:尾上右近)。足を打ちつけながら激しく立ち回る猿之助さんのタフさに圧倒されました。優雅な女性から酔っ払い、猛々しい猪八戒と、くるくると役柄を変えて演じ抜く迫力、すごかったです。
見得を切る、を知っていたつもりでしたが、その瞬間の、演者が彫刻になったかのような立体的表現、舞台全体の構成の妙。ストップモーションでシーンが目に焼き付く。こんなにも格好よかったのかと余韻がずっと残るほどの素晴らしさでした。生徒さん達も歌舞伎が好きになりましたと言ってくれ、行った甲斐がありました。私も好きになりました。来月も行こうと思います。
茶道の稽古をするだけでなく、その周辺のことや日本の文化や歴史に触れる機会が増えるのも魅力のひとつです。茶道を始めた頃は、着物を着たことも無かった生徒さん達、着物を着、歌舞伎を観に来るなど、茶道をきっかけに新しい体験を一緒にできて嬉しい。着物もそのうちの一つ。着物のことなんて何も分からないです、と仰っていた方が、今では自分で着付けができるようになりました。 そして、この日の着物はTEA HOUSE SETAGAYA で開催した「ウクライナ避難民支援のチャリティー着物バザー」 で購入して下さったものでした。購入された時お伝えしていなかったのですが、実は私の祖母のものなのです。祖母が大切にしていた着物を、生徒さんが引き継いで下さる。こんなに嬉しい事はありません。

文化やこれまで繋がってきた事を続けていく事は簡単ではありませんが、楽しみながら様々な事を行なっていると、自然と繋がっていく。そんなことなのだなぁとしみじみ感じたのでした。
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