[稽古]Less is more. 不足の美 あるもので工夫する
更新日:2020年5月24日
今日は包帛紗(つつみぶくさ)というお稽古をしました。
濃茶を入れる時、茶入という陶磁器で作られた器を使う決まりがあるのですが、それが手元にない場合、木製茶器の棗を帛紗で包んで茶入の代用とするお点前です。

一生懸命包んでいます。これも稽古の一部、面白いですね
あるものを工夫して使う、で思い出しました。
Less is more.
より少ないことは、より豊かなこと
デザインがお好きな方はご存知のフレーズかと思います。
ル・コルビュジエやフランク・ロイド・ライトと並んで世界三大建築家とされる “ミース・ファン・デル・ローエ”が提唱した言葉です。
物質的に少ない事が、すなわち心の貧しさには繋がらないこと、そういう風にも捉える事ができると思います。
逆を言うと、物質が多いだけでは心の豊かさは得られない。
利休も「不足の美」を唱えました。完全でないものこそが美しい。
完全でないもの、ゆがんでいるもの、傷があるもの。
足りていないところに自分の想像力を加える事ができるのだと思います。
十分に説明されていたり整ったりしているものは、もうそれだけで既に完成してしまっているのですからそこに自分の考えが入る余地がないのだと思います。美しいなとは感じるとは思いますが。
足りていないところを、自分のイマジネーションを膨らませて一つのものとして完成させる。この心の動きを楽しむ事。それが茶道の楽しさの一つでもあると思います。だから、お稽古で全てのことを説明するのは私はあまり好きではありません。足りていないものを想像力で、穴埋めしていく。そうして新しい一つの形を作っていく。あるものを工夫して使うことも同じだと思います。
その想像力は人によって異なりますし、同じ人でもその時のコンディションで違ってきます。
常には同じ結果にならない。その楽しみを五感で味わえるのが茶室での出来事です。それが一期一会ということになるのでしょうか。
気をつけたいのは、単純に物を減らすという事とは全く違うということ。
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