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[稽古]4月の変態仮名 今月はひとりで稽古です

  • 執筆者の写真: TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
    TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
  • 2020年4月6日
  • 読了時間: 1分

更新日:2020年5月24日

その月の第1周目は変態仮名のお勉強をしています。

今月は生徒さんもいらっしゃらず、1人で勉強です。


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解説は小倉山荘さんの解説を抜粋させていただきました。


 高砂の 尾(を)の上(へ)の桜 咲きにけり

   外山(とやま)の霞(かすみ) たたずもあらなむ


今回読みは簡単でした。

尾の上の 部分の「の」が「能」

外山の霞 部分の「ま」が「万」


これくらいでしょうか。読みづらい箇所は。


遠い高山の山頂に桜が咲いている。あんなに美しいんだから、 里山から春の霞がたたないでほしいものだ。

高砂(たかさご)とは、砂が高く積もることで、高山を意味します。

「尾の上」は「峰(を)の上」ということで「峰の上」、つまり「山頂」「いただき」を意味しています。

遠くの高山と近くにある低い里山(外山)を比べているのはテクニックだそうです。


作者の大江匡房(おおえまさふさ)は、学者一族として有名な大江家に生まれた平安時代を代表する博識な人です。しかし、この一首は技巧をあまりこらさず、シンプルに「遙か遠くの美しい桜を眺める」幸福を詠んでいます。


とのこと。

今の時世になると、ただただ美しい桜を眺められるのも幸せなことだったんだなあとしみじみ思います。


当たり前なことが当たり前ではない。

美しい気持ちで毎日迎えられる事の有難さが身にしみます。

© TEA HOUSE SETAGAYA茶道

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