[朝茶会]茶筅の振り方
- TEA HOUSE SETAGAYA 茶道教室
- 2021年5月25日
- 読了時間: 2分
茶筅の振り方について毎週火曜の朝にZoomで行なっている喫茶の会「朝茶会」で説明をさせていただいた折、参加者の方からご自身の師匠から伺っている振り方と違うように思えるのですがというコメントをいただきました。「朝茶会」は超初心者向けの喫茶会であり、茶道とは違いますので、いつもはあまり細かい事をお伝えしないのですが、よいきっかけをいただいたのでこの事についてお話ししていきたいと思います。
基本は師匠がおっしゃっていることにしたがってお稽古をされるのがいいと思います。ですので、師匠についておられる方は先生のお言葉を芯において稽古されるのが筋であると考えます。私は師匠から教わったことを練習しておりますので、今回の朝茶会でもそのように説明させていただきました。茶筅は手首だけで振るのではなく腕全体で振りますよと教えていただきました。はらに力を入れて。
しかし言葉だけで伝えようとすると、そこに難しさが入り込んできます。腕全体で振るということは、手首は決して動かさないというわけではありませんし、手首を使ってとおっしゃられている場合でも、腕全体で振る前提があるかもしれないのです。その振り方も、美味しく点てられるための方法なので結局心もこもっていないといけないのだと思います。一部では済まされないお話。

ベランダの紫陽花が今年も咲いてくれました。
一番は師匠の動きを観察して、それを自分の体で体現していくことに尽きると思います。そうすると、腕や手首の使い方は「こういうことか」と分かってくる。言葉での説明はあくまでも補足として捉えるのが良いと思うのでした。
「茶の道は、心に伝え、目に伝え、耳に伝えて、一筆もなし」との言葉が裏千家の襖に書き詰められているそうです。文字であらわすものではないことをお話しすることの難しさをひしひしと感じます。スポーツも書道などの他の道も同じ、体で実際に動かすことが基本のキなのですね。
それでも敢えて言葉でお伝えできるとするならば、利休居士が残したと言われる教えの中の「茶を振るは手先をふると思ふなよ 臂(ひじ)よりふれよそれが秘事なり」の言葉です。
参考に平成28年4月23日「第2回大人心游舎」(Youtube)拝見してみました。
1分45秒あたり前御家元千玄室大宗匠のお点前。
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